BLOG

アポトーシスしたい。

「百年後の博物館」ですが、個人的な解釈を恐れ多くも書いてしまおうと思います(笑)。
慎重に動くザビだらけの部品、木造校舎に響く時計やゼンマイのかすかな音が、まるで自分の心臓の音を確かめるように時間の流れを取り戻す。その木箱におさめられた世界は絵画のようでもあり、また装置としての機能を果たしているよう。 ノスタルジックな感覚ととてつもない緊張感が混ざり合い、ちょっとした興奮状態に陥ります。ハッとさせられるんです。この感覚は「ある時点」からという特定の時間の経過ではなく、100年=「長い時間」という誰もが共通して持つことができる記号的な概念から生み出されるものであり、そして、緊張感は「存在している」ことのもうすぐ側に「無くなる」というリアリティーが迫っていることなのかと…apoptosis(アポトーシス)という作品は自滅細胞(個体をより良い状態に保つために積極的に引き起こされる、管理・調節された細胞の自殺)という言葉の意味にあるように、管理されるために自ら消え、ノイズと化し、また新たな物質へと変化していくという世界の秩序を観ているようです。ものから物質へ物質からものへと変化しようとするその過程にエントロピーという物理学的な法則のようなものを感じます。人間はこのエントロピーに逆行することによりある種の快感を得ることができますが、現実は情報量だけが蓄積し、無秩序なノイズばかりがあふれているのではないでしょうか?   


次の記事 
前の記事 

最新のスタッフブログ
リンク